チタン製のマスターピース
アラン・シュトゥールベルクは水平対向エンジンのファンです。 2気筒水平対向エンジンのプロトタイプとして、アランと彼のチームは自由な創造力を持って独自のカスタムバイクを生み出しました。
1930年代のBMWモーターサイクルや1960年代前半のレーシングカーからインスピレーションを受けたこのバイクは、テキサス州のオースティンで開かれるハンドビルトモーターサイクルショーで初めて注目を集めます。
それが「ザ・リバイバル・バードケージ」です!
PROFILE DESCRIPTION
ザ・リバイバル・バードケージ
Revival Cycles
アラン・シュトゥールベルク
2018-2019年
ランドスピードレーサー
インスパイアとリバイバル
カスタムビルダーのアラン・シュトゥールベルクは、2016年に「Revival Henne BMW Landspeeder」というバイクを披露しており、BMWモーターサイクルの歴史に影響を与えたバイクとして知られています。
1920-30年代に活躍したレーサー、Ernst Henne(アーンスト・ジェイコブ・ヘン)がBMWモーターサイクルで世界記録を出した時代の精神を、バードケージの完成によってもう一度蘇らせたのです。
さらに1960年代前半のレーシングカーのフレーム構造を引用しています。このまさにバードケージ(鳥かご)のようなスタイルによって、この力強い水平対向エンジンにすべての注目が集まっているのです。
チタン製のマスターピースと134個の部品
チタン製のマスターピースと134個の部品
アランが構想したフレームでは、エンジンとドライブトレインが完全に見えています。 フレームは非常に細いロッドで構成されています。 工房では初となる、カスタマイズ9 mmチタンロッドが使用されました。 134個の部品は精密な工芸細工のように印象的な造形で溶接されています。マセラティ バードケージのグリッドパイプフレームがモデルとなっています。 そしてこの工房で「リバイバル(復活)」を果たしたのです。
「構造的に非常に珍しい特徴を持つエンジンを作りたかった。」
さらにアランは、「非対称」というテーマをライトモチーフのように使い、フレームやバイクの随所で表現しています。例えば位置を変えたシリンダ、モーターサイクルの右側に配置したドライブトレイン、その他非対称に配置されたコンポーネントです。
限界への挑戦
限界への挑戦
アランは、「オープンで明るく」「常軌を逸し」「大きな注目を集めるスタイル」よりも、繊細でエレガントなライン、テーマ、素材、色を採用してきました。 しかしバードケージの制作では、繊細なものを排除しています。「私自身、前よりも注目されるようになり、限界に挑戦したいと思いました。」
タイヤにも、Revival Cycles工房は独自性を与えています。 ダンロップから、完全プロトタイプのカスタマイズ23インチスリックタイヤを入手しました。 「このタイヤを持っているのは世界で私たちだけです。」
そして、カスタマイズのために強力な助っ人、 クレイグ・ロッドスミス(Rodsmith Motorcycles)をRevival Cyclesに4日間迎えました。 金属加工の職人であるクレイグは、自然研磨のアルミニウムから、アランがデザインしたエンジンの長円形の形状と曲線を強調したエンジンカバーを完成させました。
アラン・シュトゥールベルク
Revival Cycles
THE BIKE IN DETAIL
9 mmチタンロッドから作られた134個の部品で構成
Revival Cycles製フォーク
Revival Cycles製スイングアーム
Revival Cyclesのハンドメイド、チタン製
ハンドルバー、フットレスト、シフトレバー、ブレーキレバーなどRevival Cyclesがハンドメイドで加工・製作
アルミニウム、ブラック
























技術という魔法
夢が現実になるとき
夢が現実になるとき
BMWモーターサイクルの新しいエンジンを一目見たとき、アランはその美しさと力強い存在に感銘を受けました。
「パワーとトルクに優れたこの大きなボクサーエンジンには想像を超える可能性がある」とアランは語っています。 このようなバイクのデザインのアイディアは、何年も前から彼の頭の中にあったようですが、BMWモーターサイクルのエンジンを手に入れたことでチャンスが生まれました。
非常に時間のかかるプロセスのスタートです。 コンセプトや設計図、ラインの作成だけで6か月間を要しました。
立体形状や技術のためのCAD図面を作成する前に、アランはホイールとタイヤのサイズを決めました。 それからデザイン、物理特性、機能性を確かめるために試作品を製作しました。
ルーチンワークからの脱却
バードケージにはアランの好みがそのまま反映されています。
「非常に満足のゆく、私にとって楽しいプロジェクトでした。私の思い描くバイクを作るということで、創造力を自由に働かせることができました」とアランは言います。
アランは昔からモーターサイクルやデザイン、何より機械が好きでした。
技術は彼を魅了し、技術を魔法のように感じていました。 アランは2007年に販売員の仕事を辞めた後、趣味を仕事にしました。この仕事で十分なお金を稼ぎ、9時から5時までのルーチンワークに再び戻ることはありませんでした。
「持っている機械や手を加えた機械を改造したり、修正したりすることは、簡単にやめられなかった。」
そして彼が手にしたもう一つのものはリバイバルの発展です。 アランはここで、カスタムバイク「ザ・リバイバル・バードケージ」に命を与えたのです。