ネックブレースシステム
徹底的な研究とテストを重ねてきたBMW Motorradは、世界をリードするモーターサイクルメーカーとして、2007年に革新的な安全システム、ネックブレースシステムを市場に投入しました。喉や首は繊細な部位ですが今までしっかり保護されず、安全上の脆弱な部分となっていました。統計によると、事故で喉や首を負傷することよりも、他の部位の負傷することの方が一般的です。しかしながら、ライダーにとっては極めて大きなリスクを持っています。首の負傷には、多くの場合深刻な後遺症が伴います。この安全上の脆弱部分を無くすために、BMW Motorradは科学的に設計されたネックブレースシステムを提供しています。主な目標は、よくある転倒による脊髄損傷を減らすことです。多くの脊髄損傷はヘルメットへの衝撃により、頭部が前後方向に過度に伸び(脊髄損傷の60%以上でみられる)、頸部に下向きの圧力がかかることによって引き起こされます。
BMW Motorradのネックブレースシステムの基本的な考え方は、衝突時に頭(頚椎)を保持して、生命に関わるような危険な角度にならないようにするというシンプルなものです。BMW Motorradのネックブレースシステムは、(1)顔面および首下を支持する面の衝撃吸収材、(2)柔軟性の高い各構成部品、(3)表面に摩擦抵抗がある可動部品による圧迫調整、および(4)強い衝撃のエネルギーを吸収して破壊・散逸という4つのメカニズムで成り立っています。
一般的な事故で頚椎損傷の原因となる力が、頭部から上体に直接伝わるという事実に基づいて、その外力から頚椎の各部分を解放することで、このシステムの有効性を高めています。
カーボンやケブラーといった高品質の軽量素材のおかげで快適に装着できる軽さです。むち打ちの危険を防止するため、頭部の可動域は若干制限されますがバイクの運転に必要な前後左右の動きを制限したり、視角を遮ったりすることはありません。すぐに慣れ、走行中の違和感も皆無です。長時間の走行、高速走行、または起伏の激しいオフロードでも、肩についた羽毛のような軽さで邪魔になりません。
BMW Motorradネックブレースシステムは、一般的なジャケットの上または下に着けられます。ブレースの前部と後部を、頑丈でシンプルな2つのバックルで固定する仕組みなっていますが、このバックルは左右どちらからでも、すぐに開閉できるようになっています。簡単に片手でも開閉できます。
このシステムは本来はレース用に開発されたもので、現在では、ラリーやエンデューロに出場するプロは必ずと言ってよいほど着用しています。ネックブレースシステムは、オフロードスポーツだけに限らず、公道で効果を発揮します。バイクの用途に応じた制限は特にありません。BMW Motorradネックブレースシステムは、初心者からプロまで、スポーツライディングでも、ツーリングでも、安全意識の高いあらゆるライダーに、安全性という大きなメリットをもたらします。
サイズは2種類で、スモールサイズは5~16歳の子供、または小柄な方向けで、もうひとつは成人向けです。ブレースと一緒に提供される3種類のスペーサーで長さを首の太さに合わせて調整でき、それ以外は特に目立った調整なく装着出来ます。必要に応じて襟部分を伸縮させることができます。
BMW Motorradネックブレースシステムは、BMW Motorradヘルメットのみならず多くの他社製ヘルメットと組み合わせても使用できますが、フルフェイス型ヘルメットとの併用をお勧めします。しかし、ジェットヘルメットとの併用も効果的であることが実証されています。また、BMW Motorradバックプロテクターや他社製のバックプロテクターとも併用できます。簡単にジャケットの上に着られるため、BMW MottoradジャケットやBMW Motorradプロテクターシャツとも併用できます。
BMW Motorradプロテクタージャケットには、すでに、ネックサポートのバックリブを入れる部分が背中に付いています。ハンプがあるレザースーツを着るスーパーバイクのライダーのみ、ハンプとスーツの間に小さな差し込み穴を作る必要があります。